スマホが普及し、アプリゲームやソーシャルゲームの利用者が急速に拡大しています。そんな中で増えているのが、ゲーム課金による借金問題です。「なんで、ゲームで借金問題に？」と思う方も多いでしょう。私も最初はそう思っていました。
しかし、実際にゲーム課金が原因で借金問題を抱えてしまう方が増えています。そこで、今回はゲーム課金による借金問題の解決方法をご紹介します。
ゲーム課金による借金問題の原因は浪費やギャンブルと似ている
オンラインゲームやスマホゲームによくあるのが、ゲームの途中から課金させる仕組みです。最初は無料でも、強いアイテムや難しいステージをクリアするために課金をするシステムになっていることが多いです。無料のスマホゲームをやったことがある方ならお分かりいただけるのではないでしょうか。
ゲーム課金が借金問題につながる原因に多いのが下記の3つの場合です。
- 1回あたりの金額が少ないので、総額に気がつかない
- お金を使っている感覚が薄れる
- ゲームにのめりこんで課金をやめられない
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
1回あたりの金額が少ないので、総額に気がつかない
ゲーム課金は1回あたりの金額がそれほど大きくありません、だいたい数百円程度か、高くても数千円程度でしょう。しかし、何度も繰り返し課金をすれば、当然、総額は大きくなります。どれだけ課金しているのかを意識していないと予想外の高額な請求が来てしまいます。
お金を使っている感覚が薄れる
ゲームで課金をする場合、クレジットカードで決済をするか、携帯のオンライン決済などを利用することが多いかと思います。普段、現金で買い物をしているときは、いくら使ったのかを把握しやすいですが、ゲーム課金の場合は操作画面から気軽に決済ができてしまうため、お金を使っている感覚が薄れてしまいます。
ゲームにのめりこんで課金をやめられない
特に借金問題になりやすいのが「ゲーム課金をやめられない」ことです。ゲームにのめり込むあまり、自制心が効かず課金がやめられなくなってしまうと危険です。少し前に問題になった「ガチャ問題」と同じです。
欲しいキャラクターやアイテムが出るまで課金してしまい、欲しいものが出なくても「今度こそ」と当たりが出るまでお金をつぎ込んでしまいます。なかなか欲しいものが出なくても「こんなに課金したのだから出るまでやめられない」と、後に引けなくなってしまうことがあります。
さらに、ゲームのイベントやステージが進むごとに課金対象が増えていき、やめられなくなってしまいます
高額な課金をしてしまったとしても、その料金を払えるのであれば問題ないのですが、ゲームに夢中になるあまり、「請求金額のことを考えられない」「お金はないが課金を止められない」という状況になっているのであれば大変危険です。
ゲーム課金が原因で生活費が足りなくなっても課金をやめられず、借金を繰り返してしまう方もいます。これは浪費やギャンブルによる借金問題と似ています。
ゲーム課金が借金問題につながる具体例
クレジットカードの請求が払えない
クレジットカードでゲーム課金の決済をしていて払えなくなる場合があります。クレジットカードの請求は1、2ヶ月遅れて請求されることが多いため、課金しすぎていることに気づかず、ある日突然、高額な請求が来てしまいます。さらに、この高額な請求が払えないからと、リボ払いを利用してしまうと危険です。
リボ払いには高額な利息が加算されるため、余計に借金問題を深刻化させてしまいます。
携帯代が払えない
ゲーム課金の料金をスマホ決済で行い、1ヵ月の携帯代が10万円、20万円と高額になってしまい、支払いができなくなってしまうケースがあります。この携帯代を払えないからと言って放っておいてしまうと、強制解約をされたり、遅延利息を加算されたり、一括請求を求められたりする場合があります。
キャッシングや消費者金融から借りてしまう
ゲーム課金で高額になった携帯代やクレジットカードの請求を補うために、キャッシングや消費者金融からお金を借りて支払いに充ててしまうと危険です。利息の負担が大きく、払っても、払ってもなかなか元金が減らないという話もよく聞きます。
このような状態になると、ゲーム課金が借金問題につながってしまいます。また、リボ払いの仕組みやキャッシングや消費者金融の利息がどのような仕組みになっているのかをよく理解せずに利用しているという別の問題が隠れていることが多いです。
では、返済ができなくなった場合はどうすればいいのか、次の項目で解説していきます。
ゲーム課金が原因の借金をどうやって解決すればいいのか
「借金が返せない＝自己破産」だと思っている人も多いのではないでしょうか。ですが、これは間違いです。借金問題の解決方法には他に、「任意整理」と「個人再生」という方法もあります。
今回は、この中でも比較的、手続きが簡単な「任意整理」について解説していきます。
任意整理とは、「将来利息の減免」と「分割返済」について金融機関と交渉を行い、月々の返済の負担を軽くする方法です。概ね元金のみを36回～60回分割で返済していくことになります。
※認定司法書士の場合は、 1社あたり 140万円を超える債務を扱うことができませんのでご注意ください。
具体的な金額を例にご説明します。
例えば、借金の残高が総額100万円あったとします（利率18％）。この借金を毎月3万円ずつ返済すると、完済するまでに利息だけで約40万円かかります。この約40万円の利息を将来利息と言います。
任意整理はこの約40万円の将来利息を免除してもらうように金融会社と交渉を行います。もし、将来利息の免除と60回分割での交渉が成立した場合、月々の返済額を3万円から約17,000円に減額することができます。
このように、元金のみを分割返済していくことで月々の返済額を減らし、借金問題の解決を図ります。
さらに、任意整理は裁判所を通さないため、手続きに必要な書類がほとんどありません。金融会社との交渉も認定司法書士や弁護士が代理人となって進めますので、依頼者が行う作業が特にありません。
そのため、ご家族や職場の方に気づかれずに手続きを進められます。
ゲーム課金による借金問題は専門家に相談するのがベスト
ゲーム課金が原因でできてしまった借金には、「生活費が足りない」「利息の仕組みを知らなかった」「お金の管理ができない」など様々な要因が隠れていることがあり、ご自身だけで解決することは困難です。
認定司法書士や弁護士に相談すれば、あなたの状況にあった解決方法をアドバイスしてくれます。借金問題は早めの相談が早期解決につながりますので、まずは相談することから始めましょう。
